「ダイヤのA」成宮御幸バッテリーについて考えてみる

ダイヤのA
引用:ダイヤのA actⅡ 34巻305話より

あらすじ

ダイヤのAを今さらになって読み始め、いつの間にか御幸と成宮がバッテリー組んだら最強じゃんという思いが募ったところに東京選抜というとんでもないフラグが立ち沸き立つ筆者。

しかし蓋を開けてみるとわざわざ乾を怪我で退場させた割にはサラッと終わってしまい完全に不完全燃焼に陥る。

そして来たる最後の夏大決勝。成宮が「一緒に戦ってみたかった」なんて言うので、完全に亡霊になって彷徨い始め、真面目に成宮御幸バッテリーが実現したらどうなるかを探るべくアマゾンの奥地へ向かう。

注意事項

筆者に野球経験は全くもってありませんし、観戦経験も乏しく、数多の野球漫画で得たつぎはぎの知識しかございません。 
そのため、両人の考え方や人格的な部分をクローズアップしてみていきます。

また、これだけはご理解いただきたいのですが、成宮御幸バッテリーがどうしても見たい!!!という狂ったように強い気持ちはあれど、それぞれの組んでいる(いた)バッテリーを否定する気持ちは一切ございません。
そもそも御幸がいたから沢村も降谷も青道に来たわけですし、成宮も原田、多田野という2人のキャッチャーのおかげで存分に成長できたというのは常に心に刻んでいるつもりです。
しかし、それを理解した上でも、原作に逆らう罪悪感を感じながらでも、どうしても見たいんじゃ!!!!という強い信念を持って書いていくので、ご理解いただける方のみご覧ください。

前提として、御幸も稲実に行くという設定で考えていきます。(ありえない話なのでなぜそうなったかを考えるのは不毛ということで)

そもそもこの2人性格的に合うの?

バッテリーともなれば長い時間を共に過ごし、必然的に対話も増えていきます。選手である前にまず1人の人間としての相性も大事になってくるというもの。なんせ御幸は1年目のエースを背負った丹波さんに嫌われていたという前科がありますし、成宮もなかなかキャッチャー泣かせの勝気な性格です。そんな2人の性格的相性はどうなのかをまず考えてみたいと思います。

まずは1人ずつ性格を見ていきます。個人的な意見としてお納めください。

御幸編

  • 合理的でドライ
  • 熱くなることはほとんどなく、常に俯瞰して見る冷静さを持つ
  • 普段は騒ぐタイプではなく、社交性も低めで内向的
  • 人の気持ちに鈍感で、相手が傷つくようなこともズバッと言う
  • 自分のことはオープンにせず、思っていても言わない言葉足らずな部分も
  • 人に弱みを見せず、周囲にも過度な期待はしない自立型
  • 先輩後輩関係なくフラットに人に接する
  • 激しく自己主張はしないが、我が道をいく

キャプテンになっても他の部員に寄り添ってと言うよりは、とにかくプレーで引っ張っていくタイプ。投手を言葉で乗せるのはあんなに上手いのに、普段は結構口下手なのが本当に野球特化型人間って感じで面白いです。

育った環境からか人に甘えるのが苦手で、その上表面上はヘラヘラしてるせいか、丹波さん、雅さんなど結構先輩には嫌われがちですよね。プロへ行ったら意外と苦労するかもなぁと勝手に心配しております。

熱くなるタイプではないですが、シニア時代の成宮相手には意外とムキになっていたり。まだ子供だったからなのか、成宮をすごい投手と認めているからなのか。

成宮編

  • プライドが高く傲慢なキング
  • 極度の負けず嫌いで子供っぽい
  • 目立ったりチヤホヤされるの大好き
  • 自分の考えをはっきり伝える
  • 好奇心旺盛で向上心が高い
  • プライドの高さ故の心の脆さ(作中で成長し克服)
  • 自分が子供だと言うことを受け入れており、意外と達観してる一面も

成宮に関しては作中最大のライバルキャラとして、かなり精神的成長が丁寧に描かれていたと思います。カルロス達からの呼び方が「坊や」から「キング」に変わったように、幾度の挫折を経て、3年夏には精神的にも完成された超高校級投手となったと言えるでしょう。

弱みを見せないと書こうか迷いましたが、2年夏大青道戦で勝利後、「勝てて良かった」と涙を流すシーンがかなり筆者的には印象に残ってるので、あえて書かずにいきました。雅さん引退後に変化した部分ですね。

それで結局相性は?

それぞれの性格を見てきましたが、この2人が同じチームでバッテリーを組んだら果たしてどうなのか。

結論から言うと、筆者は2人の性格的相性は良いと考えています。

まず大きいのが、御幸が成宮の性格を投手として長所とも捉えている点。

引用 ダイヤのA actⅡ 34巻より

御幸3年時の夏大5回戦法兼戦で、エースらしい気迫を見せる沢村について「投手はそれくらい我が強くていい」(ダイヤのA actⅡ 22巻)と降谷に語っていますし、成宮の自我の強い性格を御幸は好意的に捉えるように思います。

そして次に成宮が1年甲子園での暴投後、10日ほど引きこもるも自分で立ち直って練習を再開したと言う点。

御幸がいても、カルロス達と同じように塞ぎ込む成宮に声を掛けることはまず無いでしょう。沢村のイップスの時然り、負けた稲実戦後のノリをマッスル先輩に言われるまでほっとこうとしたの然り。(前科ありすぎ)沢村は結果的にクリス先輩の助けもあり復活することができましたが、基本的にこれくらい自分で立ち直ってもらわなきゃ困るスタイルですよね。

挫折した時に周りの助けを要する選手もいますが、成宮はその逆でした。むしろあのプライドエベレスト加減を考えると、下手に寄り添うことこそ彼のプライドをまたさらに傷つけることになりかねない。干渉しない御幸のやり方がまさに合致するタイプです。2人とも野球に関してはとてもシビアであまり情を持たないので、どちらかが落ち込んでても構わず自分は進んでいく、そんな姿に負けてられないと這い上がってくるといった馴れ合いをせずに刺激し合う関係が築けそう。

御幸の弱みを見せない言葉たらずなところも、遠慮という言葉を知らない成宮ならつっこんで引き出してくれそうと考えています。御幸の足りない部分をガンガン攻める成宮に御幸がタジタジになったり、珍しくムキになって全てを曝け出してぶつかり合いながらも成長していく2人、とても見たいです。

引用 ダイヤのA actⅡ 11巻より

ごちゃごちゃと語ってますが、東京選抜で顔合わせた時のこの表情を見た時にこいつらが合わないわけがない!と確信してしまいました。お互い悔しいから口には出さなかったかもしれないけど、絶対楽しみにしてたし、ワクワクしているに違いない。この表情だけで意思疎通ができてる感じ。さすがシニア時代に日が暮れるまで2人で野球の話してただけはある。はい、もう君たちは今すぐバッテリー組んで下さいお願いします。

2人が組むメリット

超高校級な2人が組むことで全国制覇がより現実味を持って見えてくるのは当然として、最高のライバルであった2人が仲間になることで生まれるメリットを考えていきたいと思います。

孤高の存在から双璧に

成宮の理想のチームを作るために最強メンバーを集めた稲実の中でも、なお孤高の存在として描かれた成宮。全国的にも世代最強左腕と言われ、その背中に掛かるプレッシャーを想像しバッテリーを組む樹が涙を流すほど。

対する御幸も投手を支える女房役というポジションの性質上、孤高の存在として描かれることはあまりありませんでしたが、青道では4番でキャプテンを背負う頭一つ二つ抜けていて対等な存在はいませんでした。

最高学年になってからそれぞれのチームで背負ってきた重圧は計り知れません。それがライバルになれるくらいの対等な存在がチームメイトとなることで、自分1人でチームをどうにかしなきゃいけないと言う責任感が少し緩和されることが想像できます。それにより、2人とももう少しのびのびとプレーし、技術を磨くことにより専念できるのでは。

作中でも2人ともチーム内にはライバルとなる存在がいなかったからこそ、シニア時代から意識しあってきたお互いの存在はかなり大きかったと思います。それがたとえ仲間になっても2人の中のライバル心は完全に消えるわけではなく、コイツの要求以上の球を投げてやる、コイツを最大限に生かすリードをしてやる、と相手に遅れをとるわけにはいかないという対抗心のようなものを持ったままでいられる2人だと信じています。そんな存在が同じチームにいて毎日ともに野球に打ち込めるとしたらとてつもない刺激になることは間違いないでしょう。

チームを背負うプレッシャーが多少なりとも緩和されるとはいえ、同世代最強クラス同士が組むことで、お互いがお互いにとってプレッシャーとなれるのではないでしょうか。(御幸のリードで打たれたら自分の投球に責任がある、成宮の球を打たれたら自分のリードに問題があるといったような)日本一を獲ることへの周囲からの期待もより高まると思うので、成長に必要な重圧としては十分かもしれません。

プロを目指す意識

御幸も成宮もプロからの注目が高く、本人達もプロを志望していましたね。

成宮は小学校の頃から卒業文集にプロ野球選手になる!とか、あるいは子供の無邪気さを持ってしたら世界一の投手になる!くらいは書いてそう。御幸もプロを目指し始めた時期については言及されていませんが、青道に入って強豪校で上を目指すうちにというよりは、割と早い段階から野球で食えるようになって父親を楽にさせたいという考えがあったのではと思います。高校から寮に入ることで父親が1人になることを心配したり、年末に帰省して御幸スチールの仕事が減ってるんじゃないかと心配したり。(御幸のプロに関する外伝とか出てほしいものです。寺嶋先生どうか…!)

それでもキャプテンとしての責任からプロを目指してることをずっと口に出さないでいた御幸。それなりの強豪に所属し、既に数球団からの挨拶が来てるのにも関わらず、オープンにできないというのもなかなか窮屈さを感じさせました。言っても責める人はいないだろうけど、みんなが目指してる最終目標の全国制覇よりさらに見据える先があるのだと思わせるのは忍びないという御幸の不器用なキャプテン心でしょうか。

この点成宮は聞くまでもなくプロに行くだろうと稲実メンバーは理解しているはず。そもそも稲実に入ってくる時点でプロを目指してる選手も多いのでは。原田もドラ2で高卒プロ入りした実績もあるし、当たり前にプロを目指すという文化が根付いていそう。(成宮世代だとカルロスとかもプロ入りできそうと勝手に思ってます。山岡も?)

高校卒業の先にプロへの道があろうとなかろうと、全国制覇を本気で目指しているというのはどの選手も変わらないでしょう。それでもやはりこの先の進路をオープンにして受け入れてもらえる環境というのは精神的にも大事だと思えてしまいます。青道の足並み揃えたワンチーム感も強みではあるけど、こういう点では団結以前に個の力という雰囲気の稲実の強みかもしれません。

そんな環境で、恐らくドラ1確実であろう成宮と高校卒業のその先まで意識しながらプレーできるのは御幸の野球人生にとってもプラスになるのではないかなと。青道メンバーが野球に真摯に取り組んでいないということではなく、食事で衣はいだり、とにかく生活の全てが野球に根ざしていそうなところなどがもう根本的に違うように感じます。優劣というより違い。御幸はあまり環境に左右されるタイプではないと思いますが、同じくプロを目指す人が近くにいたらどうしたって刺激にはなるでしょうね。もちろん成宮にとっても。

衝突するか

最強と言われる2人だからこそ、お互いに自分の野球に対するこだわりも強く、衝突が多くて合わないなんてこともあるのではとももちろん考えました。御幸の鵜久森戦の成宮の投球見て暴走?と称して俺なら投げさせないと強い姿勢を見せていますし。

シニア時代を見ても、幼さ故なのか対成宮の御幸は青道で見るより大分ツンツンした仕様になっているように感じます。敵チームってのはあるけど、じゃあ白龍の美馬とかに当たり強いかというとそうでもないし、成宮が悔しがる描写の方が印象的な過去回想だけど、御幸もしっかり成宮の投球にしてやられていてお互いに対抗心燃やしているので。だから喧嘩しそうというイメージがどうしても浮かびがち。

でも意外とイメージ程ぶつかり合うことは少ないのではと考えてます。

結局問題はリード

まず、衝突の原因になりそうな堂々一位は満場一致でリードだと思うのですが、御幸のリードは成宮もかなり買ってるところなんですよね。秋大薬師?戦での「俺でも一瞬固まるくらいの強気なリード」?、東京選抜での「打者の神経逆撫でする嫌なリード」「こんなリードされたら逃げらんないじゃん」という発言から伺える。

「一也もリードしにくそう」画像 青道の試合観る度に一也のリードに注目してる鳴さん

そもそもシニア時代に、投手にとって一番大事な捕手ポジションでご指名受けてる時点で成宮は相当御幸を買ってるなんて言うまでもないのですが。

そして成宮が捕手とうまくいかなかった場面といえば、秋大鵜久森戦。仮にあの試合のキャッチャーが御幸だったと仮定した場合、リードに首振られる以前に、そもそもあそこまで成宮も気負っていないだろうと思います。

入学前から最強チームの頭数に入れ認めていた御幸とバッテリーを組んでいたら、最高学年になったとしても自分がしっかりしなくちゃという責任感はそこまでない。前述のように御幸のリードへの信頼もあるから、バッテリー2人で試合を作り上げていくという意識を持ててるんじゃないだろうか。(樹ごめん批判してるわけじゃないよ。あれは成宮の成長に不可欠な出来事なのは間違いないので)

その鵜久森戦で成宮とのバッテリーがうまくいかなかった樹が誰から学んだか、みなさんもちろんお分かりですよね。そう、御幸一也です。秋大の青道vs鵜久森を福ちゃんと観戦。勝負を挑もうとするピッチャーの前にキャッチャーは無力と感じていた樹は、ピッチャーの気持ちを抑えつけるのではなく信じて後押しする御幸沢村バッテリーに自分にもできることがあったはずと気付かされます。(これが最終的に夏大決勝での御幸の最終打席を打ち取る成宮多田野バッテリーという流れに繋がるのがとても好きです。)

もうこれが答えだと思ってます。

逆説的になりますが、御幸のリードによって気付かされたことをきっかけに樹のリードが対成宮以外でも良くなっていって(夏大準決勝)、結果的に成宮に「頼むぞこのあとも」と言わせるところまで到達する。つまり、手本となった御幸のリードが成宮に合う可能性は大と言える。もちろん、樹自身が成宮との対話やプレーの中で築き上げていったものによって成宮に認めさせたのは言うまでもなく、ですが。

そしてもっと言うと、樹に青道vs鵜久森の試合を観に行かせた国友監督ですよね。福ちゃんが気づいていますが、やっぱりコントロールするのが難しい成宮とバッテリーを組む上で御幸のリード、振る舞いを参考にしろと暗に示している。これはやはり成宮御幸バッテリーがうまく行く可能性が高いことを物語っているという風に捉えてもよろしいんじゃないでしょうか。ダメでしょうか。どうかお願いします。

東京選抜でもチェンジアップもっと投げるよアピールで首を振る場面があったものの、それ以外は上手くいってたであろうことが伺える(もしリードで衝突してたら絶対描写されてると思うので)

乾さんを無理させない中でアメリカに全力で立ち向かうって前提はあれど、稲実も御幸をスカウトしてたわけだし、国友さんだってなんだかんだ成宮御幸バッテリー見てみたかったんろとちゃうん?(調子乗りましたすみません)

御幸の性格としてはバッサリ相手を切ったり敵も作りやすいけど、キャッチャーとしてはかなり投手に献身的。(由井少年が感じていた通り)愛されたがりの成宮も満足のいくところでは。

怪我の話

あと揉めることがあるとすれば、御幸が沢村にも言われてるように言葉にして相手に伝えないところがある部分かなと。成孔戦のクロスプレーで怪我したのと同じ状況になったら、稲実にいてもやっぱり言わないと思います。

でも多分成宮は気づくだろうし(実際その後の薬師戦をスタンドから一打席というか一球打ち負けてるのを見ただけで調子崩してる?ってところに辿り着いてしまうので)、気付いた上で自己申告しなかったことをめちゃくちゃ責めそうだなと。倉持は気付いた上で泳がせてくれたけど、なんなら成宮は試合終わった時点で病院行けと騒ぎ立てそう。お前がいなくても俺はすごい投手なんだぞという自負もあるのでね。成宮が強気でそう言ってくれると御幸も自分が抜けたらチームがって気負いが薄れた状態で病院行けるかも。そもそもシニア時代の御幸が「すごいメンツ集めたな」というくらいのメンバーが揃ってるんだから青道で御幸が抜けるのとはチーム事情も違いますね。

それで御幸が次の試合欠場して気負った成宮が鵜久森戦みたいな暴走で敗戦もあるかなとは思いつつ、成宮以外もみんな(特に白河)御幸への対抗心(あいつがいないと大したことないとか絶対言わせねぇという倉持キャプテン率いる青道状態)燃やして打線が爆発しそう。それで勝ってほらね!ってドヤられた御幸が素直に反省して、隠す必要なかったなと仲間への信頼を深めるという流れを所望します。何卒。

お互いダメなところをはっきりと言うからこそカチンとなって小競り合いはしょっちゅうあるかもしれませんが、(なんなら青道で御幸に真っ当に文句つける選手なんてほぼいないので、稲実では対等にガンガンダメなところ指摘されて欲しい)なんだかんだ青道でいう御幸とゾノの衝突みたいなデカい食い違いはないかもしれないという結論に落ち着きました。

2人が喧嘩して福ちゃんが仲裁に入ってくれるところとかも見てみたくはありますが。

2人が組むことで取りこぼすもの


この2人がバッテリーを組むことを願うあまりにメリットばっかりに目を向けてきてしまったのですが、組まない方が良いことが全くないともいえないですよね。

成宮の成長

甘えられる存在であった先輩の雅さんとのバッテリーが解散し、後輩の樹と組むことで責任感というものが芽生えた成宮。それにより空回って、挫折を味わいながら学んでいき、最後の夏大では自分の気持ちをコントロールしながら試合を進めていこうとする成長が感じられます。

雅さんと御幸の正捕手争いがどうなるかは一旦置いといて、少なくとも雅さん引退後御幸と組むとなるとこの成長は得られないかもしれないですね。

学生時代に得る挫折とそこから立ちなおったという経験は、長い人生においてとても重要なもの。プロを目指すならなおのこと。長い目で見たら甲子園優勝より価値あるものにすらなり得る。それがなくなるかもしれないというのはかなりの痛手かなぁと。

御幸が成宮を敵にしたというのにもこういう考えがあってのことなんじゃないかなと。成宮の作る最強チームで日本一になることよりも、あえてそれを敵とし立ち向かうことで勝った負けたの結果よりも大事なものを得ることができると感じていたという。

正直この2人が組めば3年生での甲子園優勝はかなり見えてくると思いますし、挫折が少なくなれば、より技術の研鑽に力を割ける気もするので一長一短かもしれません。

御幸にとって

御幸としては、青道を選んだことで才能はあるけど未熟な部分もかなり多い、タイプの異なる2人の投手を磨いていくという経験ができました。御幸は初めから捕手としてある程度完成された存在で、打者としては4番を背負うようになってから覚醒したと言えますが、捕手として大きく成長した部分ってあまり描かれてない気がします。最初の稲実戦の負けで沢村の精神不安定に気づけなかったというのが一番の反省点だったような。

青道に行った大きな目的であったクリス先輩と正捕手争いができなかったというのは痛手ですね。もちろんそれによってクリス先輩の人間としての偉大さを知り学ぶこともあったとは思いますが、稲実で高卒ドラ2のポテンシャルを持つ雅さんとの正捕手争いができたらかなりいい経験になりそう。

脱線 御幸原田の正捕手争いについて考えてみる
体も大きくて安定して打ちそうな雅さんが打者としては優位、でも1年秋からエース張る成宮と入学前から信頼関係のあるのはかなり大きい。雅さんが御幸嫌ってるという事実も、キャッチャーとしてリードなり技術なり御幸の方が上回ってる部分が少なからずあるという裏付けな気がしますし。ガイドブックでもリードランキングでは2位御幸5位原田、肩の強さでも勝っていますし、やはりキャッチャーとしては御幸に軍配が上がりそうですね。1年秋から御幸が正捕手奪う未来もなくはないかなと。でも打者として優秀な雅さんをベンチに下げるのもあり得ないのでめちゃくちゃ悩みどころですね〜。捕手以外へコンバートというのもなさそうですし。試合によって使い分けるのもありそう。御幸が投手を乗せるのが上手いのは周知の事実ですが、ポジション争いでどう自分をアピールしていくのかとてもとても興味があります。

ちなみに、上記で参照した選手のランキングが掲載されているのはこちらのガイドブックです。

御幸にとって大きいのはやはり打者としての成長だと思うので、稲実でどれくらいの責任感を持ってバッティングに取り組むことになるかが鍵ですね。御幸がいても長岡が4番を打つことは変わらないと予想して、あとはキャプテンを任されるかどうか。
福ちゃんがチームキャプテン、御幸がゲームキャプテンというのが自分的にはしっくりきますが、稲実にそういう制度はなさそう。(改めてあのチームをまとめるキャプテンやってる福ちゃんバケモンですねぇ。)

キャプテンになったらこのチームをまとめるには結果で示さないと誰もついてこねぇぞという焦りからバッティング良くなりそうですし、仮にキャプテンやらなくても成宮が日々日本一の投手として貪欲に己を磨いている姿を見て、女房役としてコイツをもっと援護してやりたいと、リードだけじゃなくバッティングも頑張るというパターンを受信することができます(?)

結局のところ成長というのは勝敗と同じくらい結果論なので、IFルートと本編を比べたところで優劣をつけることはできないという何とも不毛なテーマになのですが…。
どんなケミストリーが起こるか未知数な2人だからこそ、2年半を切磋琢磨しながら肩を並べて駆け抜けていく姿が見たいと願ってしまうのかもしれません。

終わりに

御幸はライバル同士はあまり馴れ合わない方がいい的な思考を持っていそうなので、少しくらい何かが拗れた世界線であってもこの2人が同じ高校で組むことはまぁ120%ないと思うのですが、このバッテリーを見たいという希望を持って考えれば考えるほど、良い組み合わせだよな!?という思いも強くなっていき、ここまで長々と妄想を書き連ねてしまいました。もし最後までお付き合いいただけた強者がいたら感謝申し上げます。お疲れ様でございました。

ガイドブックでドリームチームを作る際に成宮御幸を組ませていたり、原作でも東京選抜で”禁断の組み合わせ”として実現するなど、寺嶋先生もお気に入りのバッテリーなのは間違いないでしょう。今後もし外伝などが描かれる機会があった場合、またこの組み合わせが見れることもあるのではという淡い期待を抱きつつ、これからも全力でダイヤのAを応援していきます!

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